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複素空間と現実世界

現代物理にとって、複素空間は非常に重要だ。

素粒子の繰り込み理論では、いたるところに発散が登場する。複素空間を考えるならば、その発散を複素空間のポール(極)と考えることもできる。

複素解析には、発散を含む関数の積分はポールの値で置き換えられるという、強力な留数定理というのがある。

これは非常に重要な概念で、素粒子論では、プロパゲーターなどの考察によく使う。

電気回路や振動子の解法でも、複素数は使われる。しかし、これは単に計算が楽になる、というテクニカルな意味しかない。

複素空間が重要となるのは、量子力学だ。波動関数は複素数である。量子の振る舞いを決定する波動関数が複素数というのは、いったい何を意味するのか?

現実世界の観測量(確率)を求めるだけの、単なる道具なのか?

我々が量子の振る舞いを本質的に予測できないことから、現実世界から離れた複素空間が、量子の現実に住む世界と考えるべきなのか?

複素空間と現実世界とのつながりは、興味深い。

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