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プランク定数精密測定

今日はTAの日。

授業が2時限連続してあったのだが、後半、別の授業で教室を使うことが発覚!

急いで、教室を変更してもらい、プロジェクター等、設定し直す。

Fさんは温和な方で、たいへんに協力してくれた。こちらの不手際なのに本当に感謝。

内容はプランク定数測定の話。

プランク定数は量子力学における最も重要な定数であるが、今や時空の性質にも根本的に関わる定数である(弦理論によると)ため、その精密測定は非常に重要だ。

産総研ではこの測定をシリコンを使うことで行っている(やたらとシリコンが好きらしい…)。

レーザーを照射させることで、その波長からシリコンの構造が精密に測定できる。そこからアボガドロ定数を導き、それをプランク定数に換算するのだ。

プランク定数の測定には主に2つの方法がある。一つはジョセフソン効果と量子ホール効果を利用する方法(ジョセフソン効果と量子ホール効果の説明は後日)。もう一つは産総研みたくシリコンを使う方法である。

この二つの測定法は測定原理が異なり、それぞれの測定法の誤差を見積もってもプランク定数の小数点以下5桁目が1~2ほど違う。

この差はどこからくるのか?実はそれはまだわかっていない。現在指摘されているのは量子ホール効果やジョセフソン効果の理論が完全ではないのであろうか、ということと、シリコンを使った測定に多大な誤差があり、それが違いを生んでいるのではなかろうか、ということである。

もし、この差が量子ホール効果やジョセフソン効果の理論の不完全性を示すものであるなら、ノーベル賞級の発見になることは間違いないであろう。

って、かなり大げさだけど(笑)。

* * * * *

用語解説

プランク定数…量子効果の度合いを表す定数。この定数=0の極限で量子力学は古典力学に移行する。また、この定数を用いて時空構造に関する、プランクの長さ、を導くことができる。それより小さい領域では時空の概念そのものが失われてしまうと考えられている。

シリコン…元素番号14の元素であり、Siと書く。ケイ素とも呼ばれ、地球に最も多く含まれる元素の一つといわれている。安定な結晶構造を持ち、基礎物理定数の測定によく用いられる。

アボガドロ定数…1molの原子の集まりに含まれる原子数。

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