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カプセル内視鏡

T先生が火曜日のニュースでカプセル内視鏡の紹介をしていた。

内視鏡もここまで進化したか~!

従来は管つきカメラを口から飲み込む辛さがあったが、これならほとんど何も感じることなく検査ができそうだ。病巣発見率も90%というから性能は従来のものと比べても遜色ないだろう。

しかし、先生、一つ質問があります。

カプセル内視鏡、排泄物から取り出すんですよね?

まさか他人がしてくれるわけないから、自分でやるんですよね?

取り出すとき、結構勇気が必要なような…

大量に出ちゃったときや、中に埋もれているときは大変です…

って、口から通す管の気持ち悪さよりは絶対ましですよね!!うんうん、きっとそうだ。

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先日対称性の話をしたので、その対称性が破れるとはどういうことか、について今日はちょっと高度な例を挙げて説明しようと思う。

ただし、上級者向けなので、わからない方は「そうなのか~」程度の理解になってしまうと思いますが、御勘弁下さい。

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自然界にはC(電荷の入れ替え 注:正しくは荷電共役変換)、P(空間反転)、T(時間反転)の対称性があると考えられています。CPT対称性は反応の前後で符号が変わらないことを意味します(かなり曖昧な表現ですが…)。

このCPT対称性は現在、実験的にもなりたっていると考えられていますが、CP対称性については成り立っていないことが判明しました。中性K中間子の崩壊過程でわずかですが見つかったのです。

中性K中間子はπ中間子に崩壊します。CPをK中間子に作用させた状態は

CP|K>=-|K>

と書けます。|K>は中性K中間子の状態を表します。これはCPという操作をすると状態にマイナスがつくという意味です。

π中間子については

CP|π>=-|π>

と書けます。CP保存則が成り立つならば、この符号は崩壊前と崩壊後で一緒にならなければいけません。中性K中間子が2個のπ中間子に崩壊するなら、マイナス×2でプラスになりますから、符号は崩壊前後で違ってきてしまいます。これは保存則を破るので、理論上では許されない反応ということになるのです。

3個ならどうでしょう?今度はマイナス×3でマイナスですから、符号は保存しています。よって、この反応は理論側からはGO!サイン(OK)がでることになります。

しかし、神様は無情にも我々の考えを打ち砕きました。1964年、実験でわずかではありますが、2個や4個といった偶数個に崩壊するのが観測されたのです。理論家も実験家もそれまではCP保存則は成り立っている、と考えていました。

ということは…理論が間違っていた、ということになります。CP保存則は自然界には存在しなかったのです。よって、こういう場合、保存則が成り立っていないことがわかったので、それを対称性が破れている、と僕らは表現するのです。

注:ここで挙げた説明はかなり噛み砕いていますので、厳密ではありません。ご了承下さい。

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コメント

すみません、火曜日はプレゼンテーションが不完全で、「まだ小腸用だけが認可」、「欧米では食道と大腸のものも実用化済み」、「胃に関してはこれから」などなど、多くの情報を(私の不手際で)お伝えし損ないました。

で、肝心(?)の最後ですが、「そのままトイレに流します」ので回収の必要はございません・・・。気がつく人とそうでない人の%は、70%と30%だそうで、私は30%のほうでした。←これは下ネタなんだろうか・・・

投稿: 竹内薫 | 2007年5月11日 (金) 05時34分

>竹内薫先生

そうでしたか。
ブログを見たら使い捨てとありましたね。ひと安心。
でも、造るのに結構費用がかかりそうですよね。せっかくの小型高性能カメラなのに、なんだか使い捨てではもったいないような気もします。

あ、先生のネタ、下にちょっとかすってる程度だと思いますよ(笑)

投稿: Quarks | 2007年5月11日 (金) 14時56分

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